第7話
走り湯と役の行者
(はしりゆ と えんのぎょうじゃ)
↑走り湯   ・      ↓役の行者像
伊豆山の海岸の洞穴から熱いお湯が海に向かって流れ出ているのを知っていますか。 昔は、もっともっと勢いよく、走るように流れ出ていました。 それで「走り湯」となづけられています。この「走り湯」には次のような話が伝わっています。 昔、文武(もんむ)天皇の頃(西暦699年)役の行者(役の小角‐‐えんのおずねとも言う)と言うすごい仙人がいました。 この仙人は、鬼神をつかって、水を汲んだり、薪を割らせたり、掃除をさせたりすることができました。 そんな力のある役行者は、次第にわがままになり、都で自分勝手の振る舞いをして、都を騒がせましたので、捕らえられて伊豆の大島に流されました。 その役行者がある日、大島から伊豆の方を眺めていると、伊豆の山の上に五つの色をした雲が出ているのを見つけました。 不思議に思った役行者は、波の上を渡って来てこの「走り湯」を見つけたと言うことです。 役行者は、この「走り湯」の近くに草で小さな家を作り、滝のように流れるお湯にうたれながら、更に修行して、立派な仙人になったと言うことです。 役行者が罪を許されて都に帰った後も日本中の修験者(山にもこもって修行する人)がここに集まって、修行をしたので「走り湯」の名前は広く知れ渡りました。

※役の行者像は水葉亭の庭にあります。

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